ブルキナファソのメディア
選手たちの学校が始まった10月から、週末はまとまった練習ができる
貴重な時間になっています。
今日は15:30~の練習で、10分程前にグランドに到着すると、
ほぼ選手が揃っていました。いつもなら、ちらほら遅れる選手がいるのですが。
やっぱり、全員が揃って時間通りに始められるのは、気持ちが良かったです。
セレクション「ゼロ」効果は、まだ継続中です!!
そのセレクションの様子が、先日ブルキナの新聞に掲載されました。
ブルキナでは大手の新聞社のスポーツ版です。この新聞社には、大会の様子なども
よく取材をしてもらっています。
紙面の右側半分に、わりと大きく掲載されました。
野球連盟は、大会や、コーチの講習会等、イベントごとに新聞社やテレビ局を呼んで取材をしてもらい、上手くメディアを活用しているように感じます。
しかし、実は・・・
この取材をしてもらうために、連盟は各メディアにお金・取材費を支払っています。
僕が最初にメディアにお金を支払っているのを知ったのは、大会の予算について話し合う会議のときでした。
支出の項目に、新聞社やテレビ局の名前と金額が書かかれており、
その時は、マイナースポーツの野球を取材してもらうのにはお金が必要なのは仕方ない気がして、特に気になりませんでした。
しかし、最近この「取材費」の考え方は、日本からするとかなり特殊であることを知りました。
日本では、お金を支払って取材を来てもらうなんてことは、ほぼないと思います。
きっと取材の依頼をし、来るか来ないかは各メディアに委ねることになりますが
ブルキナでは、事件・事故等の一般ニュースは報道するが、団体のイベントや活動等に関しては取材費を支払うことが絶対条件です。
どうやらこれは、ブルキナだけではく、経済がまだまだ成熟していないアフリカ諸国では、よくあることのようです。
しかも、各メディアには見積書や価格表があったり、
それはまさに、新聞や番組等のコンテンツを商品としているのではなく
取材という行為を書品として売り出しているように感じます。
たしかに、メディアの効果はブルキナでもスゴイです。
「野球って、この前新聞載っていたでしょ?」
「テレビで見たから、野球知っているよ」などなど
ブルキナメディアの新聞やテレビの報道を通じて、野球を知る人もいます。
まだまだマイナースポーツの野球にとっては
お金を払ってでも、取材をしてもらい、露出をしていくことには大切なことだと思いまし、今のところ、連盟は上手にメディアを活用しているように思います。
そして、新聞やテレビで報道されれば、選手たちも喜びます。
しかし、選手の中には、メディアにお金を使うなら、もう少し練習用具や大会開催の環境整備にお金を使ってもらいたいという意見もあります。
先日のセレクション時に、連盟長から「どうか一人でも選んでもらえないか」と何度もお願いされました。
その裏側には・・・
せっかく記者たちを取材費を払って呼んだにも関わらず、「ゼロ」という結果には
アピールにもならないし、取材費が・・・
という気持ちもあったようです。
たしかに、マイナスの内容の記事は、読み手に良い印象を与えませんからね。
大人の事情というのは複雑です。
ブルキナファソとメディアの関係については、下記サイトにJICA ブルキナファソ事務所 職員の方が書かれた記事に詳しく書かれています。
「ブルキナ見聞録~悩ましいメディアとの距離感 取材費の要求」
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2902