ブルキナファソで野球しよう!

青年海外協力隊として、西アフリカのブルキナファソで野球指導の活動中!!

2014年10月30日 クーデター発生

 

2014年10月30日 ブルキナファソでクーデターが起きました。

 

あまりことを大きくしたくはないですし

日本の知人等にも余計な心配はかけたくありませんが

 

日本では、まったく報道されていないと思いますし

ブルキナファソにとって歴史的な日となった今日を

事実として伝えるためにも、書き残します。

 

自分が知らなかっただけで

世界の小国では、こんなクーデター

いっぱいあったのかもと思わされました。

 

 

クーデター

 

10月30日 ブルキナファソでクーデターが起こりました。

 

ニュースや新聞で、よく耳にはしていた「クーデター」という言葉

よくよく考えてみると言葉の意味をしっかり理解しておらず

改めて辞書で調べてみました。

 

クーデター・・・既存の支配勢力の一部が非合法的な武力行使によって政権を奪うこと。(デジタル大辞泉より)

 

改めて調べてみると、今日ブルキナで起こったことが

クーデターであったのかと気づかされます。

 

「非合法的な武力行使によって政権を奪うこと」

 

今日、ブルキナファソでは非合法的な武力行使により

昨日までの大統領政権が完全に崩壊しました。

 

英語のサイトですが今回のクーデターの様子が

映像と写真で見れます

http://www.aljazeera.com/news/africa/2014/10/protesters-storm-burkina-faso-parliament-20141030103451460862.html

 

10月30日に起こったこと

今日、10月30日は

大統領の3選を認める憲法改正案の国会審議でした。

 

これまでのブルキナファソの政情については

前回のブログをご覧になってください。

http://hiroki-0410.hatenablog.com/entry/2014/10/29/071626

 

約1週間前に政府から突如発表された憲法改正案に

多くの民衆が反感の意を示し

 

国会審議で可決される見込みだと報道されると

2日前には野党発表で100万人が集まったとされる

憲法改正反対デモが行われました。

 

30日の国会審議に向け

国会周辺は前日から軍や警察が警備する厳戒態勢

 

議員たちは、安全確保のため前日から国会近くのホテルに滞在をしていました。

 

そして、国会審議当日 開会は10:00の予定でしたが

 

反政府勢力は開会前から国会を襲撃、破壊行動を始めました。

 

その動きは、近くにあった国営放送

また、前日まで多くの議員が滞在していたホテルまで

襲撃、破壊行為、混乱に乗じて窃盗の行為をおきました。

 

時を同じくして9:00頃からはワガドドゥグ市内の各地で

反政府勢力は幹線を占拠し、車を燃やすなどの行為で混乱状態となります。

 

益々勢いづく反政府勢力は、与党本部を襲撃

次々と与党関係者の自宅にも襲撃し

大統領府を目指し、最終的にそこまでも占拠してしまいます。

 

また、現在も政府の幹部で次期大統領候補とも言われていた

大統領の実の弟を拘束。

 

最終的には、軍が反政府側についたことが

様々な場所の占拠等々につながったようです。

 

大統領はついに、

30日午後 戒厳令と内閣解散を宣言。

 

しかし、混乱に乗じて興奮した民衆が

その後も商店を襲って略奪行為を行うなど混乱が続き

ワガドゥグ以外の国内第2、第3の都市でも

与党関係者の住宅の襲撃等、混乱が起こったそうです。

 

現在は、ワガドゥグ国際空港も全面閉鎖。

飛行機の離発着がすべてキャンセルになっています。

 

一部報道では

死者3名、重軽傷者60名以上という言われています。

 

こうして、ブルキナフォソのクーデターが起こりました。

 

現状、そして自宅周辺の様子

現在は、国連やフランスが介入し動きは沈静化しています。

今後、反政府勢力と話し合いを持つとか持たないとか・・・

 

国営放送への襲撃の影響でTVは放送されず

ラジオの放送も寸断されてしまっていて情報が錯そうしています。

 

私は、今日1日中JICAからの指示で関係者は全員自宅待機。

国会等一番騒動が大きかった場所から4キロ程離れていたこともあり

自宅周辺も大きな騒動はなく

まったくもって無事です。危険な目もあっていません。

 

しかし、100m程離れた幹線道路では占拠され

家の前を民衆が行ったり来たり・・・

特に午前中は外が騒がしく、いつになく救急車も多く通っていました。

 

 

こんなにも簡単に・・・

今回のクーデターに関しては

私がブルキナに赴任した時から、2015年の大統領選挙に向けて

なにか動きがあることは予測されていました。

 

そして、今日のできごとも

昨日の段階から何が起こるかわからない状態で、自宅待機の指示等がされていました。

 

でも、ここまで急激に物事が進むとは思いませんでした。

 

まさかこんなにもあっさりとクーデターがおきてしまうなんて。

27年間、トップを守り続けた人が

こんなにもあっさりと身を引いてしまうなんて、思ってもいませんでした。

 

たしかに、死者も出てしまい、いろいろな場所が襲撃され

衝撃的なクーデターとなりました。

 

しかし、正直自分にはまったく身の危険がなく

入ってくるのはネットでの情報やJICAからの情報等々

第3者から聞くのもばかり。

自分の目で見たわけではありません。

 

クーデターって、こんなにも簡単におきてしまうものなのか。

 

ニュースで聞く「クーデター」と

今、住んでいる国で起きている「クーデター」

正直、あまり感覚が変わりません。

 

だって、私だけではなく

周りのブルキナベには普通に生活している人もいるんですから。
(今日の午後も選手から「次の練習はいつ?」なんて、電話来ました)

 

 

 

 

ブルキナファソでは、間違いなく歴史的な日となった今日

2014年10月30日

私にとっても、今後経験することもないであろう

クーデターをまじかで経験した日となりました。

 

しかし、それはなんだかニュースで見て、聞いていたものとはあきらかに

違っていました。

 

クーデターって、人が亡くなったり、軍と衝突したり

それだけじゃないんですよね。

意外と多くの国民は普通に生活しています。

それは、今回のブルキナに限ったことかもしれませんが。