ブルキナファソで野球しよう!

青年海外協力隊として、西アフリカのブルキナファソで野球指導の活動中!!

少年の夢~野球で日本に行く!~

今週末に首都ワガドゥグの高校生の大会がいよいよ開催されます。

少し大げさにいうと・・・

「ブルキナの甲子園」とも言えるかもしれません。

 

しかし・・・ここ1ヵ月程、いろいろな高校を巡回して指導していますが

どうしても気になる問題点が・・・

 

それが

「キャッチボールができない」

 

相手の胸に投げることもできないし

相手の投げたボールを捕ることもできない

 

すると、いちいちボールを拾いにいかなければいけない

練習の効率が悪い・子どもたちの集中力がなくなる・終いには、ケンカになる

 

でも、仕方ないことだと思っています。

まだ技術的に未熟な子たちに「相手を思いやれ」「集中して投げろ」

なんて言ったところで、解決するものでは無いのです。

 

これを続けていても、上達はしないだろうと判断して

最近子どもたちには「壁当て」をさせています。

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とりあえず、ボールを「投げる」「捕る」に慣れさせること

数多く「投げて・捕る」ことをさせています。

 

もう一つ、取り入れたのが

「ペットボトル当て」

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ただ単純にペットボトルを狙って投げるだけですが、

周りの選手と競いあったり、ゲーム感覚でできるものは

子どもたちが盛り上がります。

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初めてからすぐに命中できた子が出てしまい、すぐに飽きるかと思いきや

自分たちから後ろに下がって、距離を伸ばすことをし始めました。

 

キャッチボールの時は、チンタラやっていたのに・・・

しかも、気持ちが入っているからか、良い球投げるし、投げ方も自然と良くなっているのは驚きました。

 

 

そして、その日の練習が終わった後に一人の少年が話かけてきました

 

少年:「今度ブルキナべが野球で日本に行くんでしょ?いつ行くの?」

 

 僕:「1ヵ月後に出発して、2ヵ月間滞在して、8月頃に帰ってくるの?」

少年:「それじゃー、バカンスの期間に行くんだね!!」

    (ブルキナの学校は6月~9月末までが夏休みです)

 僕:「そうだね。君も日本に行きたいの?」

少年:「うん!日本に行ってみたい。」

 僕:「じゃ~もっとたくさん練習しないとだね!!」

少年:無言で頷く

 

この少年がただ日本に行きたいだけなのか、それとも野球が目的で行きたいのか定かではありません(たぶん前者な気が・・・)

 

それでも、野球を通して何か一つのことに取り組もうとしている子どもがでてきたことは、ブルキナ野球にとっては大きな進歩だと思います。

だって、甲子園の様な華やかな世界があるわけでもなく、プロもないしみることもできない。今の環境では、ブルキナで「野球の夢」を見ることは難しいんです。

そんな中で、「野球で日本に行く」そんな夢を持った少年が現れたんです。

 

しかも、その少年はまだ野球が盛んではない学校出身の子です。

 

そういう子が少しずつ増えていってほしいです。

 

 

その少年は、まだまだキャッチボールも正確にはできないレベルです。

でも・・・

「もっといろいろ教えて、上達させてあげたい!!日本に行かせてあげたい!!」

そう強く思いました。

 

彼の成長が楽しみです。