少年の言葉
昨日のブログに書いた、僕に「野球で日本に行く!」という夢を
語ってくれた少年は、もう一つ僕に聞いたことがありました。
少年:「なんでヒロキは叩かないの?日本では先生が叩くことはしないの?」
僕:「日本でも時々叩くことはあるよ。
でも、僕は叩くことは好きではないからここではしないよ」
少年:「そっかー。」
少年としては、練習中に僕の指示を聞こうとしない仲間や
練習の邪魔をするような選手以外の子どもに、手をあげずに怒ったことを疑問に思ったようです。
少年とは、そこまで深い話はしませんでしたが、
これまたいろいろと考えさせられる少年からの言葉でした。
ブルキナの学校では、先生が生徒をよく叩くそうです。悪いことをしたり、言うことを聞かない生徒にはすぐ叩きます。
でも、子どもたちもよくあることなので、叩かれるのには慣れて、叩かれた後に笑っていたりするそうです。
子どもたちは叩かれることに関して、特に何とも思っていません。
日本でも体罰問題がありましたが、
先生が生徒を叩くことは、良いか悪いか・・・
僕には判断できません。でも、僕は叩くことはしたくありません。
1クラスの生徒数が60人~80人、地方の学校だと100人の生徒を1人の先生が教えているような、現在のブルキナの教育環境では、簡単に叩いてしまうのは仕方ないことかもしれません。
僕も日本で子どもたちに、家庭教師や野球を教えている時に
こちらが何を言っても聞かない、やんちゃな子どもたちに
「ここで叩けば、子どもは言うことをきくだろうな!」と思ったことは何度もありました。
しかし、こちらが手をあげて言うことを聞かせることは簡単です。
きっと叩かれた子どもの多くは、こちらが言っていることを理解したわけではなく
「また叩かれるのが嫌だから」悪いことはしなくなるだけだと思います。
ブルキナべの子どもたちも、今はまだ
「叩かれない=まだ本気で怒っていない、まだ許してもらえる」
そんな考え方があるのかもしれません。
選手たちには「叩かれる」「叩かれない」で物事の分別するのではなく
自分で考えて、本質を理解そて物事を判断できるようにさせていきたいです。
だから、これからも選手たちに手をあげることはしたくないと思います。
もしかすると、「叩かれることを疑問に思った」野球を習った選手が将来学校の先生になり、ブルキナの教育も少しずつ変わっていくあるのかもしれません。
何れにせよ・・・
まだまだ新しい日本人コーチがどんなものなのか色々と試されているようです。